玉野だより

『玉野だより』2018.11.18 【波張崎朝暘】

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この日も朝から快晴で、前日からの予定通り、胸上に向かった。現場にイーゼルを立てた時の太陽の位置と周りの状況は理想的だ。天は、何故にこうも完璧に、万物を配在させるのだろうか。こんなモチーフを前にしてキャンバスを立てると、画家の自我意識の入る余地はない。無心に筆を走らせた。

実存主義的で共産党に入党していたピカソは、「人間の方が強い、絵の方が強い」と言っていたそうだが、マチスは40代の終わり頃からイーゼル画に戻り、最晩年のセザンヌに肩を並べる作品を残した。マチスの方が正しい。世界はそうなっている。

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